邪神オリックス のバックアップ(No.1)

邪神オリックスはファンダメントという大部分が海に覆われている海洋惑星に、ハイヴの一勢力「オスミウムコート」の王家の長女オラシュとして生まれた。
ファンダメントは52の衛星を持つ511の様々な種族が住む惑星だ。
航海士であり探究者であるオラシュには二人の妹がいた。思慮深く、知識にあふれ、マザーとなることを望む次女サソナ。勇敢で戦いの才に恵まれた、ナイトに憧れる三女サイ・ロー。
彼女たちは敵対するハイヴの勢力「ヘリウムコート」の動向に注意しながら成長していった。
だが彼女たちが2歳になるころに、オスミウムコートの王家の教育係でオラシュたちの教師である無性のマザー、タオクスが王家に見切りをつけ、ヘリウムコートの戦士、ヘリウムドリンカーと結託して謀反を起こした。
父であるオスミウム王はヘリウムドリンカーのナイトに討たれ、オラシュら姉妹たちは催眠効果のあるベイトスターを使うことで難を逃れ、船を駆ってヘリウムコートから脱出することができた。
姉妹たちは船のマストに左手を置き、右手に握ったナイフを左手に突き立て、マストに血の痕を残し、タオクスへの復讐と、王国の奪還、父オスミウム王が最後に残した遺言の追求をそれぞれの目に誓った。
オスミウム王は「朔望」という衛星の軌道の変化に恐怖していた。ファンダメントを周回する52の衛星は絶妙な軌道で巡っていたが、王は大規模な満潮を引き起こす衛星の軌道周期が訪れることを知ってしまったゆえに狂ったような奇行を繰り返していたのだ。
朔望によって大規模な満潮が起こり、そして朔望が過ぎることによる潮の揺り返し、巨大な津波がファンダメントを呑み込む。オラシュは文明を呑み込むほどの大きな波、神の波を阻止、もしくは生き延びる方法を探した。
姉妹たちはシブビ・メールストロムでニードルシップという古代の遺物の船を発見し、修理して自分たちのものにした。
だがオラシュは焦っていた。オラシュたちハイヴの寿命は10年程度しかない。船の仕組みを理解し修理を終え、航海に出る頃には姉妹たちは5歳になっていた



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